従来型太陽電池パネルの生産は8割が中国製に占められているが、カーボンニュートラル工場を実現しようとすると安さだけではなく設置空間に対する発電効率が重要になってくる。次世代のペロブスカイト太陽電池では安易に中国産を使うのではなく、ぜひ国産の利用を推薦したい。
2024年4月12日の日刊工業新聞によると、神奈川県は桐蔭横浜大学発ベンチャーのペクセル・テクノロジーズ(川崎市麻生区)およびマクニカ(横浜市港北区)と、次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」の社会実装に向けた実証事業や普及啓発に関して連携協定を結んだ。3者連携により、神奈川県発の技術としてPSCの実用化を推し進める。
ペクセル・テクノロジーズはPSCの開発者である宮坂力桐蔭横浜大特任教授が社長を務める。マクニカは量産化を目指して同社とともに横浜市内で実証事業を行っている。
PSCは薄型軽量で曲げられる柔軟性を備え、曇りの日や室内光でも発電できる。印刷技術を使って製作するため、従来の太陽電池よりもコストを抑えられるのも特徴だ。
神奈川県の黒岩祐治知事は「安価なペロブスカイト太陽電池と蓄電池を組み合わせ、この神奈川からエネルギーの地産地消を推進していきたい」と展望した。